皆さまこんにちは。
夏休みを利用してモデルロケット全国大会用の機体を開発されている方々もいらっしゃるのではないでしょうか?
また早い人ですと、来年の種子島ロケットコンテストに参加するための機体づくりをスタートされている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
現在絶賛開発中です👍というそんな頑張り屋のあなたに、今日はとっておきの情報をお伝えしようと思います❗️
私はモデルロケット全国大会で機体検査をさせていただくことが多いのですが、皆さんそれぞれ工夫されており研究されて大会に臨んでいるな、と思っております。
ただ、もうちょっとだけロケット設計の基本を知って入ればもっといい成績が出せるのにな、と思い今回のブログを書こうと思いました。
ロケット設計の基本を紹介しながら制作時のポイントについて、まずはお伝えしようと思います。
では『塩ビ板を使ったノーズの作り方 〜プロローグ〜』の始まりです🎉
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まず“もの”を作るときは、その“もの”がどのように使われるか、その環境について考えておくことが大事ですよね。
もしフライパンを作るとしたら、人が持てて耐熱温度が○○℃くらいで何回使えるようにしようかなとか。
もし砂漠で走るクルマを作るとしたら、人が乗れて外気温が50℃になって砂埃が入りそうで…とか。
このように、作るものが使われる環境(使用環境)について考えておかないと予期せぬ壊れ方をしたり事故につながったりしてしまうこともあるかもしれません。
では、今回のロケットを飛ばす環境について考えてみましょう。
場所は日本で、季節は夏。使用するエンジンはモデルロケットのA8-3エンジンで、ロケットが出せる最高速度は180km/h程度。
そのような環境条件から、このモデルロケットのノーズはどういう条件を満たせば良いか考えます。
日本の夏は外気温35℃を超えるところもあり、そのような暑さでも溶けたりしない材質で作らなければなりません。(真夏のクルマの中の温度は70℃を超える場合もあるそうです!)
また、ロケットの速度は最高時速180km/hということで、その速度で変形しないような素材・形状で作る必要があります。
加え、モデルロケットのような音速を超えないロケットが満たすべき一般的な条件として、
・ロケットは地上から離れるのでなるべく軽い機体であること。
・ロケットが飛ぶ時に受ける風の抵抗を極力減らすこと。
という2点があります。
今回ご紹介する塩ビ板を使ったノーズは、大きさにもよりますが、重量はだいたい2g程度で軽量です。
音速を超えないロケットにかかる抗力には、摩擦抗力と形状抗力があります。
塩ビ板を使ったノーズは、表面がツルツルに仕上げることが出来るので、摩擦抗力が抑えることができます。
時速180km/h程度の風から受ける力にも耐えられるので、変形の心配がなく、形状抗力も抑えることができます。
ただし制作時の特性上、このノーズを使える条件はあります。
・ノーズの幅が30mmを超えないとき
・ノーズの長さが40mmを超えないとき
このような条件が付きますが、モデルロケット全国大会などで使用する機体には用いることができると思いますので、ぜひ参考になさってください。
次回はいよいよ実際の制作方法についてご紹介いたします❗️
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