皆さんはモデルロケットを自分の手で作ってみようと思ったことはありますでしょうか?
ライセンスは取ったけどキットしか作ったことない、という方や、欲しい材料が手に入らなくて困っている、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はモデルロケットのボディとして使える、半紙を使ったFRP製の筒の製作方法をご紹介します。
大まかな手順としては、キャスト(樹脂)を染み込ませた半紙をパイプに2重,3重に巻きつけていく、といった具合です。
まず、揃える材料としては以下の通りです。
① 作りたいボディの外径に近いステンレスパイプ
② 長めの半紙
③ キャスト(自然硬化のもの)(レジンと呼んだりもします)
④ PP(ポリプロピレン)製のシート
⑤ マスキングテープ
そして揃える機材としては以下の通りです。
1. 電子天秤(0.01g単位で測れるものが好ましい)
2. 軽めの容器
3. ラップ
4. 筆
5. カッター(歯の角度が30°のもの)
6. カッター板
7. アセトン
8. 塗装用ビニール
9. 新聞紙(養生用)
10. 使い捨て手袋(ビニール製が好ましい)
11. 筆を保存するためのビン
12. キャスト配合用スポイト2本
13. 小細工用ハサミ
14. 紙やすり
用意するものの一部
【手順1】
まずPP製のフィルムをステンレスパイプに巻きつけるために必要な大きさに切ります。
切る大きさの目安として、縦は欲しい筒の長さより40mm程度、横はステンレスパイプの外周の2周分で、長方形の形に切ります。
【手順2】
手順1で切り取ったPP製のフィルムを斜めにならないようにステンレスパイプに巻きつけます。
その際、マスキングテープで留めていい場所はフィルムとパイプの上下の外周のみです。
(巻きつけの際に中央に貼ったり、巻き終わりに全体を留めることはしないでください。作った筒が外れなくなります。)
ステンレスパイプにカットしたPP製のシートを巻きつけた状態
【手順3】
半紙を切ります。
半紙は手順2の状態のステンレスパイプに巻きつけるので、大きさを考えながらカットします。
考え方には中学時代に習う三角関数を使います。下の図を参考にしながら考えてみてください。まだ習う前の人はこの際に学んでしまいましょう。習ったことがある人は思い出しながら取り組んでみてください。
ここでワンポイント。半紙がカットできたら、半紙を巻きつける回数に応じて半紙の短辺に印をつけておきます。半紙を2回巻きするなら短辺の半分のところに、半紙を3回巻きするなら短辺の1/3のところに、というようにペンで印をつけておくと実際に半紙を巻きつける手順6の際に役に立ちます。
ここまでが今回のご紹介になります。
途中、三角関数を使う手順が出てきましたが、このように学校で習ったものは役立てることができます。
次はいよいよキャストを使っていきます。続きはその2で。
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